本書はマッキンゼーというコンサルティングファームを経て
京都大学で教授をしている著者から、
大学生や20代の若手社会人に向けて書かれた本になります。
2012年のビジネス書大賞を受賞していることからも、
名著であることが理解いただけると思います。
世の中の動きがどうなっているのかを踏まえ、
自分の将来的進む道をどう選んでいくのか、
そういった点について興味がある人にオススメの本です。
では早速書評していきたいと思います。
もくじ
本書のポイント
コモディティ化から抜け出す
昔は重宝されていた英語や会計士などの特殊技能を持った人が、
時代を経るにつれてコモディティ化していると本書では述べています。
以前は英語を喋れるだけで入社できた外資系企業も、
今では英語+αの能力がなければ入社が難しくなっていますし、
MBAも名だたる名門校以外のMBAは珍しく無い世の中になってきています。
そんな世の中で、
自分はどのようなスキルを身に付け、生きていくべきなのか、
それを選択することが重要になっています。
よく聞く話ですが、
昔はT字型の一つの専門性に長け、
他のことは幅広く浅く知っている人が評価されていましたが、
今では専門性に加えて専門性の使い方が求められる時代になっています。
それを見越した上で、
自分はどのように仕事に向き合っていくのかを考えさせられる内容になっています。
ネットの発達に伴い、
知識がコモディティ化しやすい世の中で
知識以外の部分で自分の特徴を見つけ、
立ち位置を確立していくための考え方を身に付けたい方は、
是非手に取ってみてください!
なってはいけない2種類の人間
本書では「トレーダー」と「エキスパート」は価値が薄れてきているのでなってはいけない、と述べられています。
トレーダーとは商品を遠くに運んで売る人であり、
エキスパートとは自分の専門性を高めてスキルで勝負する人です。
トレーダーは物を仕入れて高く売るというビジネスモデルを行ってきましたが、
ネットで各商品の価格の比較や購買ができる世の中では存在価値が低くなってきています。
人を介さないと買えないものがなくなってきた世の中では、当たり前の流れかもしれませんね。
エキスパートは世の中の変化が激しくなってきていることに伴い、
知識が陳腐化するスピードが早くなってきていることが原因です。
一昔前までは重宝されていた専門知識は直近の3年間は重宝されるかもしれませんが、
5年後どうなっているかが分からないのです。
エキスパートになるべきではない理由の話はコモディティ化の話にも通ずるところがありますね。
なるべき4種類の人間
上に記載した”なってはいけない2種類の人間”に加え、
”4種類のなるべき人間”についても詳細に記載してあります。
マーケター、イノベーター、リーダー、インベスターの4種類です。
それぞれ大きく稼ぐこともできる種類の人間でもあるため、
ここを目指して日々思考することの重要性が述べられています。
4種類の人間の共通点は、
その人ならでは”スペシャリティ”を持っていることです。
知識を身に付けた後のその知識の活用方法によって発揮する”スペシャリティ”や、
組織の率い方によって発揮する”スペシャリティ”など、具体的に事例を用いて書いてあります。
非常に納得できる有意義な内容が書いてあると思います。
個人的には全ての商品は売る場所や切り口を変えることで大きな市場を産み出し、
大きな利益を取得できるということが、
弁護士の事例など多くの事例を用いながら書いてあったことが特に参考になりました。
今後活躍していく4種類の人間になる方法について興味を持った方は、
是非一度本書を手に取って読んでみてください。
本書では上記に挙げたテーマ以外にも、
就職する会社の選び方や、
投資を行う際の投資先の選定方法など、
人生を豊かにするための情報が多く詰め込まれています。
これからの世の中では、
いかに自分で考えながら選択をしていくことができるかが非常に重要です。
本書がターゲットにしている20代の方はもちろん、
そのほかの年代の方にも有用な内容が多く記載してありますので、
一度は読んでみることをお勧めします。
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